1年時から主力として活躍してきた、國學院大學陸上部の主将でエースの平林清澄(ひらばやしきよと)選手が、まもなく最後の箱根駅伝に出場します。
今回は、平林選手の就職先として公表された実業団『ロジスティード』の強さや実績、平林選手がロジスティードを選んだ理由について調査・紹介していきます。
平林清澄(國學院)の就職先はロジスティード
昨日の大阪マラソン、よかった。国学院3年生のマラソン初出場の平林清澄がウガンダのSキッサの追走を振り切っての優勝!2時間5分18秒は初マラソン新記録。https://t.co/eGUqLPJ08n
久し振りに、瀬古以来のスター出現。パリ5輪内定の小山直城も3位入賞。 pic.twitter.com/kD1y6mgjgb— 古谷錬太郎 (@rfuruya1) February 25, 2024
2024年10月、平林清澄選手は卒業後の進路について、「ロジスティード株式会社」への就職を決めたことが明らかになりました。
國學院大學のエースというだけでなく、初マラソン日本最高&マラソン日本学生記録を持つ平林選手の進路には注目が集まっていましたが、就職先は意外(?)なことに「ロジスティード」という、陸上に詳しくない人にはあまり聞き慣れないチーム。
ロジスティードという会社や、陸上チームとしての実績・実力について調べてみました。
ロジスティードは何の会社?
ロジスティードは、日本の国内外で物流事業を展開する企業です。
グループ会社含めた全体の従業員数は約24,000人ということで、かなり大手ですが、あまり聞いたことがない理由は、2023年4月に社名変更したばかりだから。
株主構成が変わったタイミングで、社名変更を実施したそうです。
3/31掲載 #日立物流 の広告です。
「未知に挑む。」
4/1、日立物流は「ロジスティード」に社名を変更します。
物流が新領域で得られる力を、世の中が未来へ前進する力に変え、業種を超えたパートナーとともに、新たなイノベーションを起こしていきます。#日経 #新聞広告 #LOGISTEED pic.twitter.com/1EKNFUwgo6— NIKKEI BRAND VOICE/日本経済新聞の広告紹介アカウント (@nikkei_ad_flash) March 31, 2023
変更前の社名は「株式会社日立物流」
この名前で初めてピンと来る人も多いのではないでしょうか。
日立時代から陸上競技やeスポーツに力を入れてきましたが、陸上部も社名変更に伴い『日立物流グループ陸上部』から『ロジスティード陸上部』に変わっています。
ロジスティードは強い?
ロジスティード陸上部は最強ではないものの、有力な実業団チームのひとつで、日立物流陸上部の前身『日立電線マラソン部』の時代から数えると、50年以上の歴史を誇っています。
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史上最大のジャンプアップ!
//////////////////////////////////2025年元日、#ロジスティード陸上部 は #ニューイヤー駅伝 に出場します。応援よろしくお願いします!
2025年1月1日(水祝)
🏃9:15~スタート
📺8:30~TBS系列生中継 pic.twitter.com/7qtoRaolns— ロジスティード【公式】 (@LOGISTEED_LTD) December 27, 2024
練習拠点は日立物流時代と変わらず、千葉県松戸市。
これまで、全日本実業団(ニューイヤー)駅伝には37回出場。
⇒ 日立電線25回 日立物流11回 ロジスティード1回
2022年大会は10位、2023年は12位の好成績を残しています。
最近の有名どころだと、男子マラソンの元日本記録保持者・設楽悠太選手の双子の兄・啓太選手が、2023年途中まで所属していました。
2024年大会は40位と大きく順位を落としましたが、所属選手にはこれからの成長が楽しみな若手選手が多く、ふたたび勢いを取り戻すことに期待が集まっています。
とはいえ、もっと強い実業団チームは他にもあり、平林選手には多くのチームから声が掛かっていたことは簡単に想像できます。
なぜ平林選手は、数あるチームのなかから『ロジスティード』を選んだのでしょうか。
平林清澄(國學院)が入社を決めた理由は?
平林清澄選手が、ロジスティード陸上部を選んだ理由を総合的に言うと、
世界を目指すにあたって、ロジスティードの環境が
『最も競技に集中でき、自分の成長につながると確信したから』
と言えそうです。
具体的な決め手としては、
の2点とのこと。
ひとつずつ見ていきます。
入社を決めた理由①大学で練習ができる
平林清澄選手がロジスティードを選んだ理由の一つは、大学時代の練習環境を継続できること。
平林選手は当初から、卒業後も國學院大學を主な練習拠点とすることを希望していて、話をした実業団のなかで、ロジスティードが一番、平林選手の意思を尊重してくれたそうです。
進路選択にあたっては、家族のほか、國學院大學の前田康弘監督にも相談を重ねたとのこと。
平林選手と前田監督が昔から相思相愛だったのは有名な話です。
引用元:デイリースポーツ
平林選手は、高校2年のときから「熱い」前田監督のもとで陸上をやりたいと思い國學院大學へ進学、一方の前田監督も、高校時代から平林選手の『ランナーとしてのメンタル』に惚れていたそうです。
大学入学後は前田監督の指導のもと、平林選手個人もチーム成績も上昇し、強い信頼関係で結ばれた師弟は、卒業後も一緒に世界を目指したいと考えたようです。
それを認めてくれた、ロジスティードも懐が深い!
國學院大学で培った練習リズムを崩さずに競技力を維持・調整できる点は、平林選手にとって、いちばん大事だったのではないでしょうか。
入社を決めた理由②有望な若手が多い
ロジスティードに決めた理由2つ目は、同チームに有望な若手選手が多く所属している点。
もちろん、ロジスティードで練習することもある平林選手が重視したのが、競技力を高めるために不可欠な『切磋琢磨できる仲間』
ロジスティードには若い世代が多く、平均年齢は24.5歳(2024年12月現在)です。
#金曜ボイスログ @vl_905954
TBSラジオ 毎週金曜日 8:30~14:00#LOGISTEEDCAFÉ #ロジスティード本日12:37頃~の生放送は、#ロジスティード陸上部 の #四釜峻佑 選手&#山谷昌也 選手が登場!2025年1月1日に開催される #ニューイヤー駅伝 への意気込みを語ります。お楽しみに! pic.twitter.com/QqlyGYiDQ3
— ロジスティード【公式】 (@LOGISTEED_LTD) December 20, 2024
たしかに、実力ある同世代の選手同士であれば、お互いを刺激し合って高めていくことができますよね。
また、ロジスティード陸上部の強化目標は「駅伝とマラソンの両立」とのこと。
一人でも多くの選手がマラソングランドチャンピオンシップ(MGC)に出場し、オリンピックへと繋がる走りをお見せできるよう頑張っていきます。
出典:ロジスティード陸上部
陸上部として取り組む方向性について、平林選手と一致している点も、彼がロジスティードに決めた一因ではないでしょうか。
平林選手が見据えている目標は、2028年ロス五輪のマラソン日本代表とのことです。
直近では、2025年世界陸上の代表入りを確実なものにするため、『別府大分毎日マラソン(2025年2月2日)』か、前回優勝した『大阪マラソン(2月22日)』のいずれかに出場を予定していることを明かしています。
※2025世界陸上マラソン日本代表の参加標準記録はすでに突破済み
平林選手の、これからの挑戦を応援しましょう!
引用元:Web Sportiva
●誕生日:2002年12月4日
●年齢 :22歳(2024年12月現在)
●身長 :168cm
●体重 :44kg
●出身 :福井県 武生市(現・越前市)
●中学 :越前市 武生第五中学校
●高校 :福井県立美方高等学校
●大学 :國學院大學 経済学部 経営学科
★ 5000m : 13分55秒30
★10000m : 27分55秒15
★ハーフマラソン: 1時間01分23秒
★マラソン : 2時間06分18秒
まとめ
本記事では、平林清澄選手が就職先にロジスティードを選んだ理由や、ロジスティードの会社・陸上部の強さについて紹介してきました。
●平林清澄選手の就職先は物流大手の『ロジスティード株式会社』
●2023年4月に『日立物流』が社名変更して生まれた会社
●ロジスティード陸上部は、前身を含めて誕生から50年以上
●駅伝優勝なし
●入社を決めた理由は
①入社後も大学で練習することを認めてくれた
②有望な若手選手が多く在籍している
●2025世界陸上、2028ロス五輪のマラソン日本代表を目指している